大学院留学の基礎知識
 

■アメリカのMBA

 プログラムは2年制が一般的で、1年目は戦略立案、ファイナンス、会計、統計、マーケティング、経済学、オペレーション、組織学といった必修科目を、2年目は専攻科目を学ぶケースが多く、さらに1年目と2年目の間には、サマーインターンシップという制度がある。これはいわば夏休みのアルバイトだが、この機会を利用して将来の就職先とのコネクションを作ることも可能だ。


■ヨーロッパのMBA

 近年はアメリカだけでなくヨーロッパのビジネススクールも注目を浴びている。その主な要因としては、以下のような点が挙げられる。

  1. 1年でMBAを取得できる場合が多いので、2年を要するアメリカやカナダに比べ、時間的にも経済的にも負担が少ない
  2. 地元企業との連携が密であり、その点を生かした実践的なプログラムが多い
  3. 各国からの留学生の構成比率が高く、文字通り国際的な環境で勉強できる
  4. 日本人の中には、ヨーロッパの大学でMBAを取得した人が少なく、希少価値といえる

(イギリス)
ユーロの導入こそ控えているものの、イギリスがヨーロッパ経済に確固たる地位を築いていることに変わりはない。事実この国のMBAコースの水準の高さには定評があり、ビジネススクールの数も200校近いといわれている。多少単純な比較だが、数理・計量を基本としたアメリカの分析主義に対し、イギリスは実践を重視した経験主義を基本にしているといえるだろう。

(フランス)
従来、ほとんどのプログラムはフランス語で行われていたが、近年、英語による授業も増えている。とはいっても、普段の生活は当然フランス語が主なので、その点は十分考慮しなくてはならない。また、入学時にはフランス語が求められなくても、在校中に3カ国語を学ばせるスクールが多いため、日本人であれば、日本語と英語のほかに、もうひとつ別の言語を学ばなくてはならない。したがって英語さえも不十分な学生の場合には、かなりの負担になることが予想される。

(ドイツ)
ドイツにおいて実践的なMBAが認められるようになったのは1999年のことなので、ビジネススクールの歴史も比較的浅い。この国では、有名大学に進学するのは上流階級の子息という風潮があり、そうした有名大学のビジネススクールに入学するためには、かなり優秀な学歴が求められる。ただし、MBAを取得するには、大学のビジネススクールで学ぶほかに、私立の教育機関と海外のビジネススクールが提携した機関を利用するといった道も残されている。


■オーストラリアのMBA

 近年、オーストラリアへのMBA留学も注目を集めている。この国は日本人留学生の受け入れに熱心であり、暮らしやすさを指摘する声も聞かれる。

 また、アメリカのビジネススクールに比べ、学費が割安なので、時間的にも経済的にも一考の余地ありだ。ビジネススクールの水準だが、こちらも世界水準と評される学校が多く、選考さえしっかりすれば問題ない。経済圏がアジアに近いため、アジアにおけるビジネスに焦点を当てた内容を特徴とするビジネススクールもある。

 なお、イギリス同様オーストラリアでもTOEFLよりIELTSのほうが主流なので、この国へのMBA留学を考えているのであれば、しっかり試験対策を立てておこう。


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