オーストラリア中学・高校留学
 

■日本語が選択科目にあり、日本に対する興味も強い

 オーストラリアの国土は日本の約20倍だが、人口は日本の約7分の1の約1800万人。そして1800万人のうち約25%が外国生まれという多種多様な人種が混在する環境から人種差別も少なく、平等な社会が形成されている。また日本と同じ環太平洋地域に位置するという地理的関係から、アジアに対する意識も高く、日本語を選択科目として履修する生徒も多い、英語圏の中でも親日的な国柄だ。

 そんなオーストラリアは近年、高校生の留学先として人気が上昇している。その理由として治安がよく、気候や自然環境のすばらしいことが挙げられる。また世界的に見ても高い水準の教育が施されており、生徒一人ひとりの才能や興味を引き出し、育てることを大切にした豊かなカリキュラムが特徴なのも、留学人気に拍車をかけている。授業も先生が講義をして、生徒はそれを聞くという受身的な授業ではなく、先生が提供したテーマに沿って、生徒は独自にあるいはグループで調べたり、討論したりという参加型の授業で進んでいく。そのため、生徒はしっかりと自分の意見をもって積極的に発言することが大切になる


■オーストラリアの学校の新学期は1月

 オーストラリアの学校は全体の約70%が公立校。そのすべては州政府の管轄で、無宗教の教育を行っている。私立校では多くがキリスト教などの宗教的バックグラウンドがあるのが特徴的だ。

 日本の教育制度とちがう点がいくつかあるが、そのひとつにオーストラリアの新学期は1月または2月上旬に始まることが挙げられる。そして、1学年が終了するのは12月。日本が北半球にあるのに対してオーストラリアは南半球にある国なので、季節は日本とは逆。1月の新学期はオーストラリアでは夏の盛り。さまざまなマリンスポーツが楽しめる。

 また、学年は教育体系はYear1(1年生)からYear12(12年生)と呼ばれる学年制を採用している。

 日本の小学校にあたるのが、「プライマリー・スクール」で6〜7年間、Year1〜Year6またはYear7。中学・高校にあたる「セカンダリー・スクール」は4〜6年間でYear7またはYear8〜Year10またはYear12。そして、その学年は州によって独自に決められている。しかし、義務教育終了時がYear10(日本の高校1年に相当)なのはどの州も共通。


■義務教育修了後は大学進学を目的とした授業

 義務教育が修了した後は、そのまま就職する生徒、TAFEと呼ばれる高等職業専門学校へ進学する生徒、大学へ進学する生徒など個々の希望によって進路が分かれる。

 大学へ進学する場合は、Year10の終りの前期課程終了試験に合格してから2年間の後期中等教育(Year11、12)課程に進学ができる。ここで後の大学進学に必要な主要科目や選択科目を学んで受験に備える。

 オーストラリアの教育レベルは非常に高く、特にこのYear11およびYear12で大学での専攻を希望する科目を中心に学ぶため、内容も専門的になっている。そのためこの学年に日本から留学し、英語力が不足している場合、現地で留学生向けの英語特別授業であるESL(English as a Second Language)を受けることを義務づけて、入学が許可されることがある。学校選びの際にはこうしたことも考慮し、ESLのコースがあるかどうかも調べておこう。学力が不足している場合は、ひとつ下の学年から進むことも考えられる。

 オーストラリアの大学には、日本のような個々の大学による入学試験はない。Year12修了前に各州共通の統一卒業資格試験が行われ、その結果とそれまでの学業成績が総合評価され、統一卒業資格(High School Certificate。名称は各州によって異なる)が授与される。そして、この成績が大学進学や就職に大きく影響してくる。学校間の教育レベルの差は少ない一方、独自性が出ている。


■高度な教育を提供するからこそ高い入学条件

 オーストラリアの中学に留学するには「私費留学」になるが、高校留学には「交換留学」と「私費留学」の2つの方法がある。「交換留学」の場合は、公立高校に留学し、ホームステイするのが一般的。「私費留学」の留学生はほとんどが私立高校に留学するが、近年では、多くの州政府教育省が留学担当窓口を設けるようになったため、ホームステイをしながら公立校へ通う「私費留学」も増加している。

 受入態勢は公立校と私立校では大きく異なる。たとえば私立校での入学基準は学校によってちがうが、選考のポイントは英語力と学力。学力は5段階評価で3以上を要求している学校がほとんどだ。学校によっては日本の学校からの推薦状を要求する場合もある。

 「私費留学」で公立学校へ留学する場合は、さらに厳しい選考基準が設けられている。たとえば、ニュー・サウス・ウェールズ州の場合、TOEFLで550点以上が要求される。

 情報収集や留学手続きに関しては、留学斡旋団体を通して行ったり、各自で直接学校に問い合わせるといった方法が一般的。